Hellfire Megaレビュー

5月の頭に注文した『Hellfire Mega』が5ヶ月を過ぎてようやく納品されました。同時に発注していたHellire Miniは先に納品されていたので、詳しいレビューはそちらをご参照ください。
Miniとの違いはサイズだけなのですが、吸い心地に違いがあるのか。フルサイズGenesisとしてもナンバーワンなのか?などを中心にお届けします。

パーツ構成もMiniと変わらずタンクを上下で挟み込む理想の構造です。アトマイザー部分はウィック穴とマイナス電極が2つ、リキッド注入穴がひとつです。ウィック穴は2mmで、2.5mm以上が主流となりつつ今となっては、やや小さいと思えるかも知れません。
キャップはオーリング固定式でウィック前への調整ができるようになっていて、エアホールは表側にへこみをつけているため大きく見えるのですが穴の直径は1mmです。
構造面でのMiniとの相違点は、このエアホールの刻みとセンターポールを真ん中辺りでやや絞っていること以外に違いは見受けられませんでした。



全長はバッテリー接続部を除いて53.5mm、重量53.5g。直径は20mmでCobraやDIDと同様のフルサイズ。Miniが直径16mmで4mm細く、長さで47.5mmと6mm短くなっています。



もう少しサイズ比較をしてみるとこんな感じです。
左からCobra 3ml、Hellfire Mega、DID。その下の写真はフルサイズとミニが存在するHellfireとDIDをそれぞれ並べてみたものです。Hellfireはやはりタンクが他と異なるユニークな構造のため、よりスマートに見えますね。


■セットアップなど
まずはいつも通りに巻いいてみます。もちろんリキッドはVapedudesのStrawberry Ice。先に30ゲージのワイヤーを巻いてからメッシュを通します。セットアップの容易さが目立ち、ネガティブネジが低くなっていること、センターポールは指だけで締められることなどもあって非常に楽です。
唯一の懸念は2mmというエアホールが果たしてフルサイズで持つのかどうかですが、Cobraとほぼ同様に煙量は出ています。そのまま半日ほど吸い倒してみたところでは、若干煙の密度が薄い感じがしました。これはフルサイズ全般に言えることなのと、そもそもZenesisのような薄い煙を好まれる方もいらっしゃると思いますので、一概にどれがよいということではないのですが、個人的な好みとしてはDIDのようなもう少しガツンとした吸い心地が欲しいとは思います。(とはいってもわずかな差なんですけどね)


で、今度は「Uウィック」で試します。
煙が薄くなる要因はチャンバーの広さと内部の空気の流れになりますが、1mm穴のキャップなのでチャンバーの広さはカバーできそうです。そもそもHellireのエアドローは比較的重たい方ですので、後はウィック能力を高めて蒸気化する量を増やそうという魂胆です。
ウィックの太さが2.5~2.7mmであれば蒸気化する量に追いつくのかも知れませんが、2mmのウィック1本の保持量ではやや供給不足。この状態で10回ほどチェーンスモークすると、通電していなくてもウィックから煙が上がり続けるほどアトマイザーの温度が上がっています。これではすぐに味が落ちてしまいます。
Uウィックはデュアルコイルのセットアップとは異なり、不足がちになるリキッド供給を上下から(左右?)2本で行うことで、シングルコイルセットアップのままウィック足を2本にさせる状態です。CE2のファイバーと同じような原理ですね。
Uウィックの詳しい巻き方などはUKV時代から有名なChrisさんの動画が一番わかりやすいのでそちらをどうぞ。
ポイントとなるのはメッシュを斜めにカットすること。そしてクリップなどではなく導線のような柔らかい素材に巻いておくことで、曲げた後に抜き取るのが楽だという点です。私の場合はこのワイヤーにKanthal線を使っています。




Uウィックの結果は非常によさげです。リキッド供給が間に合うようになったためアトマイザー付近の温度がシングルウィックよりも低くなり、焦げ付きなども最小限に抑えられています。また肝心の煙の密度が上がったため、味も煙量もとても満足のいく状態になりました。
正直シングルな状態ではCobraに負けているかもと思いましたが、Uウィックのパワーは偉大でした。Helfire Miniで感じるあの美味しさにほぼ遜色なく、なんといってもタンク容量が半日~1日ほどもってくれるのが最高です。




※残念ながらHellfireシリーズは受注が完了しています。