Super-T Precise Simplicityレビュー

『Precise Simplicity』はSuper-T ManufacturingのPreciseシリーズに新たに加わった亜種とも言うべき新シリーズです。まったくその登場をケアしていなかったところ、moonriver氏に教えていただき、これは手を出さねばと速攻で注文していたものです。
教えていただいたにも関わらず先にレビューを出しちゃってよいものか、ちょっと悩んだりもしたのですが、日本で最もSuper-Tに精通していらっしゃるmoonriverさんの補佐的な役割として書かせていただきます。
■基本仕様など
直径 16.5mm/15.6mm
高さ 80.95mm
重さ 48.3g
材質 ステンレス/ブラス
「Precise Simplicity」は14500サイズのバッテリーを使用する16系バッテリーMODです。他のPreciseシリーズとは異なり、ポリッシュでもなくサンドブラストでもない細かい溝を付けたグルーブ仕上げになっています。上に乗せるアトマイザーのフィニッシュがブラシ、ポリッシュのものが多いため、サンドブラストのPreciseに乗せるときに躊躇する場面の確かにあったのですが、この微妙に輝くグルーブ仕上げであればアトマイザーを選ぶことなく乗せられる点がまずは好感が持てました。



それでは各パーツをみていきたいと思います。
トップキャップはPrecise Plusとほぼ同様のため、電極は固定で上下調節ができません。エアフローのためのスリットが2つ切られていてフラットなアトマイザーを乗せても気道が確保されます。電極のプレート素材はPrecise Plusのロジウムではなく、パラジウムに変更されています。これはSimplicityのコンセプトが$100を切る手頃なMODを目指しているためで、材料費としてロジウムの約半分で済むパラジウムを採用してコストダウンを図っています。


ただし、パラジウムはロジウムに並ぶプラチナ系の金属としてほぼ同等の強度を持っています。そもそも通電性を望むのであれば銀、銅、金を使用するところ、それよりも通電性の低いロジウム/パラジウムを選択している理由はその強度によるメンテナンス性の高さです。銀ともなれば放っておいても錆びてしまうわけですが、パラジウムであればその心配はありません。そのPreciseのコンセプトと廉価コンセプトを崩すことなく実現させている努力に頭が下がります。
一方で唯一Precise Simplicityに弱点があるとすれば、電極の固定だと思われます。アトマイザー側で調整の効くカトマイザータンクやシールドが全盛の時代ではなく、今となってはリビルダブルアトマイザーやミニサイズGenesisを乗せることもニーズにはありますので、固定電極のため隙間が空いてしまう場合があります。極端な例ですが特に電極が長めのEra V1では下の写真までしかアトマイザーがねじ込めません。

次にスイッチ部分です。まずはPrecise伝統のボトムに光る「P」マークはもちろん健在です。

構造はPreciseのどれとも設計が異なり、ロックリング付きはその他多くのボトムスイッチのMODでも採用されているもののようにも見ますが、ボトムスイッチのハウジング自体がネジでチューブに固定されているわけではないので、リングをいくら緩めてもスイッチが外れてしまうことがありません。


構造は至って単純でロックリングを挟んでチューブの内と外がネジ式の電極で固定されていて、スイッチ内でスプリングをかませているだけです。またチューブの内部にはPrecise Plusと同様にボトムにオーリングが置かれていて、スイッチの非動作時にバッテリーが接触するのを防いでいます。



またチューブ側にはガス抜き穴が2つ隠されていてスイッチを付けると表からは見えなくなるように工夫されています。
危うく見落とすところだったのですが、スペアかと思っていた付属のオーリングと電極ピンは、いずれもすでに組み込まれているものとはサイズが異なり、Simplicityの推奨するサイズが微妙に異なる2本の電池IMR14500(通称赤ラベルのリチウムマンガン電池)とAWP14500(通称黒ラベルのプロテクト付のリチウムイオン)に対応するために用意されたもののようです。従って、スペアではないので注意が必要です。


スイッチのスプリングはやや弱めかも知れません。本体のスリムさを考えるとスイッチを柔らかくする必要がどうしてもありますが、その押し心地は非常になめらかですんなりと入ります。ミスファイアもなく、指が突かれることもありません。試した重ためのシールドをでもロックをせずにデスクに置いて通電することはありませんでしたが、さらに重たいアトマイザーでは通電するとの報告もあります。
微妙に通電するかしないかのギリギリの強さになっていると思いますので、多少不安な場合には充分注意してください。私の環境では今のところ通電するものは出てきていません。
なお、分解・組み立てはマイナスドライバー1本で簡単に行えます。
■まとめ
$100を切る価格にも関わらずPreciseシリーズとしての品質を損なうことない完成度です。それどころかグルーブフィニッシュは手に馴染んで落としてしまうリスクも軽減してくれます。スイッチはPPに比べて私はSimplicityの方が好きです。ネジスレッドはいわゆるバターのようななめらかさで、16系のMODの中では最も高品質だというのが素直な感想です。
サブオーム時代には不向きかも知れませんが、14500生バッテリーに合せた手巻きもオツなものです。そもそもバッテリーMODに合せてアトマイザーを選びたくなるほどの出来ですので、もしまだ14500サイズをお持ちでなければこの機会に是非購入してはいかがでしょうか。
14500を使う機会は少し減っていましたが、これで間違いなくミニ版Genesisを使う事が多くなりそうな気配。ステルス性もあるので、表に持ち出すにはとてもよいサイズ。超おすすめです。







購入先: Super-T Manufacturing $99.99
<<コメントはJPVapers.comのこちらのスレッドまでお願いいたします>>
直径 16.5mm/15.6mm
高さ 80.95mm
重さ 48.3g
材質 ステンレス/ブラス
「Precise Simplicity」は14500サイズのバッテリーを使用する16系バッテリーMODです。他のPreciseシリーズとは異なり、ポリッシュでもなくサンドブラストでもない細かい溝を付けたグルーブ仕上げになっています。上に乗せるアトマイザーのフィニッシュがブラシ、ポリッシュのものが多いため、サンドブラストのPreciseに乗せるときに躊躇する場面の確かにあったのですが、この微妙に輝くグルーブ仕上げであればアトマイザーを選ぶことなく乗せられる点がまずは好感が持てました。



それでは各パーツをみていきたいと思います。
トップキャップはPrecise Plusとほぼ同様のため、電極は固定で上下調節ができません。エアフローのためのスリットが2つ切られていてフラットなアトマイザーを乗せても気道が確保されます。電極のプレート素材はPrecise Plusのロジウムではなく、パラジウムに変更されています。これはSimplicityのコンセプトが$100を切る手頃なMODを目指しているためで、材料費としてロジウムの約半分で済むパラジウムを採用してコストダウンを図っています。


ただし、パラジウムはロジウムに並ぶプラチナ系の金属としてほぼ同等の強度を持っています。そもそも通電性を望むのであれば銀、銅、金を使用するところ、それよりも通電性の低いロジウム/パラジウムを選択している理由はその強度によるメンテナンス性の高さです。銀ともなれば放っておいても錆びてしまうわけですが、パラジウムであればその心配はありません。そのPreciseのコンセプトと廉価コンセプトを崩すことなく実現させている努力に頭が下がります。
一方で唯一Precise Simplicityに弱点があるとすれば、電極の固定だと思われます。アトマイザー側で調整の効くカトマイザータンクやシールドが全盛の時代ではなく、今となってはリビルダブルアトマイザーやミニサイズGenesisを乗せることもニーズにはありますので、固定電極のため隙間が空いてしまう場合があります。極端な例ですが特に電極が長めのEra V1では下の写真までしかアトマイザーがねじ込めません。

次にスイッチ部分です。まずはPrecise伝統のボトムに光る「P」マークはもちろん健在です。

構造はPreciseのどれとも設計が異なり、ロックリング付きはその他多くのボトムスイッチのMODでも採用されているもののようにも見ますが、ボトムスイッチのハウジング自体がネジでチューブに固定されているわけではないので、リングをいくら緩めてもスイッチが外れてしまうことがありません。


構造は至って単純でロックリングを挟んでチューブの内と外がネジ式の電極で固定されていて、スイッチ内でスプリングをかませているだけです。またチューブの内部にはPrecise Plusと同様にボトムにオーリングが置かれていて、スイッチの非動作時にバッテリーが接触するのを防いでいます。



またチューブ側にはガス抜き穴が2つ隠されていてスイッチを付けると表からは見えなくなるように工夫されています。
危うく見落とすところだったのですが、スペアかと思っていた付属のオーリングと電極ピンは、いずれもすでに組み込まれているものとはサイズが異なり、Simplicityの推奨するサイズが微妙に異なる2本の電池IMR14500(通称赤ラベルのリチウムマンガン電池)とAWP14500(通称黒ラベルのプロテクト付のリチウムイオン)に対応するために用意されたもののようです。従って、スペアではないので注意が必要です。


スイッチのスプリングはやや弱めかも知れません。本体のスリムさを考えるとスイッチを柔らかくする必要がどうしてもありますが、その押し心地は非常になめらかですんなりと入ります。ミスファイアもなく、指が突かれることもありません。試した重ためのシールドをでもロックをせずにデスクに置いて通電することはありませんでしたが、さらに重たいアトマイザーでは通電するとの報告もあります。
微妙に通電するかしないかのギリギリの強さになっていると思いますので、多少不安な場合には充分注意してください。私の環境では今のところ通電するものは出てきていません。
なお、分解・組み立てはマイナスドライバー1本で簡単に行えます。
■まとめ
$100を切る価格にも関わらずPreciseシリーズとしての品質を損なうことない完成度です。それどころかグルーブフィニッシュは手に馴染んで落としてしまうリスクも軽減してくれます。スイッチはPPに比べて私はSimplicityの方が好きです。ネジスレッドはいわゆるバターのようななめらかさで、16系のMODの中では最も高品質だというのが素直な感想です。
サブオーム時代には不向きかも知れませんが、14500生バッテリーに合せた手巻きもオツなものです。そもそもバッテリーMODに合せてアトマイザーを選びたくなるほどの出来ですので、もしまだ14500サイズをお持ちでなければこの機会に是非購入してはいかがでしょうか。
14500を使う機会は少し減っていましたが、これで間違いなくミニ版Genesisを使う事が多くなりそうな気配。ステルス性もあるので、表に持ち出すにはとてもよいサイズ。超おすすめです。







購入先: Super-T Manufacturing $99.99
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