Atmomixani NemesisバッテリーMODレビュー

Atmomixani(アトモメハニィ:ずっとアトモミクシアーニと発音するのだと思っていたら、グリークアメリカンな方の発音を聞いたらアトモメハニィでした。)といえばSteam Machineや69 Telescopic Modなどで有名なギリシャのMODカンパニー。それでも充分有名だったわけですが、今年に発売された『Nemesis』は米国でも大人気。一躍Atmomixaniの名前が世界中に轟くことになりました。
もっと前に購入したかったのですが、なかなかチャンスに恵まれずにいました。別でレビュー予定ですが、発売されたばかりのAtmomixaniのGenesisアトマイザー「Dome」と一緒に購入することができました。Nemesisがどうしてここまで人気になったのか、じっくりとレビューしていきたいと思います。
■基本仕様など
直径 22mm
長さ 62.5mm~92.3mm(18350~18650)119mm(Kick+18650)
重さ 93g~106.1g(18350~18650)117.4g(Kick+18650)
材質 ステンレス(ブラスバージョン、アルミチューブもあり)
ボトムスイッチ
エアドロー調節
上下ピン可動式

Nemesisの最大の特徴は、上下ピンがネジ式で可動できることに加え、スイッチ自体もテレスコピックのようにある程度の上下ができるため、18350~18650サイズのバッテリーはもちろんのこと、Kickや微妙なバッテリーサイズの差があっても、確実に上から下まで隙間なく固定ができることです。もちろんバッテリーがチューブ内でカタカタすることも一切ありません。
さらに豊富なオプションが揃っているため好みの組み合わせを実現しやすいという利点もあり、このMODが嫌いという方は少ないと思います。加工精度はとても良く、最高品質とは言いませんが高級MODの中には確実に入って来ます。ロックリングなどやや壁の薄いパーツでは、力を入れて回そうとするとビクともしないことがありますが、逆に軽く回すことでスルスルと回ってくれます。
<<トップキャップ>>
トップキャップから行きます。


通常の510接続、ピンはシルバーコーティングされています。
Nemesis本体を購入したときに付属しているのは、69 Telescopicと同様のエアドローコントロール(通称ドロコン)のついたトップキャップです。リビルダブルのドリッパーやGenesisでは、ほとんどがアトマイザー自身にエアホールを持っているため必要ありませんが、A7などの一部のドリッパーやカトマイザーはバッテリー接続部からエアを取り込む構造になっているため有用です。
通常メカニカルMODではそのためにトップキャップにスリットを設けていることが多いのですが、Nemesisでは見た目の悪くなるスリットを廃止して、直接バッテリー接続部から取り込む構造。そして流量をコントロールするためのリングを独立して持っています。


オーリングで固定されているため、これを回すことで流量を変化させられます。アトマイザー側にあるエアホールがある場合にはどこに調節されていても何も変化はありません。
キャップにはいくつかのオプションが用意されていますが、Kalafanお得意のアトマイザーサイズに合わせて絞り込んだコーン付のトップキャップも複数のサイズがあり、14mm、16mm、17mm、そしてドリッパーに多い20mmも用意されています。またトップキャップのエアフローをそもそも必要としない分、背を少しだけ低くしたシンプルなトップキャップというのも購入が可能です。



トップキャップには標準ピンのほか、オプションでスレッドの長いピンへの交換も可能です。このピンに交換することで18650使用時などに細いエクステンションを使う必要をなくし、エクステンションを減らすことで電圧低下を抑えたいときに使います。
AW赤やEfestのIMRバッテリーを使用している限りは、細いエクステンションも長いセンターピンを使用せずにそのまま装着が可能でしたが、長さ調節ができるもうひとつのオプションとして用意しておいて損はありません。

<<チューブ>>
トップキャップだけでも機能が多くて結構長い説明となりましたが、次はチューブです。ギリシア神話に登場する女神ネメシスのロゴが彫られたメインチューブは18350専用。これに18650エクステンション、Kickリングと調節用の細いリングが付属します。

少しややこしく感じるかも知れませんが、組み合わせは以下のようになります。
・18350 … メインチューブのみ
・18490 … メインチューブ+Kickリング
・18650 … メインチューブ+18650エクステンション
・18350+Kick … メインチューブ+Kickリング+調節リング
・18490+Kick … メインチューブ+18650エクステンション
・18650+Kick … メインチューブ+18650エクステンション+Kickリング
いずれもAW IMRバッテリーとImmortalizerを乗せた場合です。アトマイザーのセンターピンの長さ、そしてバッテリーの種類などによってもこれらの組み合わせで合わない場合もあります。ただNemesisは調節できる部分が複数ありますので、ほとんどの状況に合わせてベストマッチさせることができるはずです。




メインチューブにはオプションとして複数のカラーのアルミニウムチューブも用意されています。これらは18350、18500、18650の固定チューブになりますが、オリジナルのメインチューブの交換用パーツとして使用できますので、全体の軽量化をしたい場合には魅力的なオプションになります。
また18350チューブを購入しておけば、オリジナルのエクステンションを使って他のバッテリーサイズへの対応できるので、組み合わせのバリエーションが飛躍的にアップします。

<<スイッチ>>

ボトムスイッチとしての特徴はそれほどないのですが、バッテリーの長さに応じてスイッチ自体をテレスコピックのように上下させることができます。さらにポジティブピンもネジ式で上下調節が可能ですので、調節に困ることはまず考えられません。
ロックリングはネジ式のリングを回すことでスイッチを動作させなくできますが、スイッチ自体の上下調節機能に合わせるため、スイッチの位置によってはリングを回す回数が結構多くなります。これを嫌う場合には他の部分を調節して、スイッチのストロークを短くしておけば不便はありません。


またロックリングの下には万が一の場合に役立つガス抜き穴が4つ隠されています。


スイッチはDelrinの絶縁体に支えられたバッテリーの底に、センターピンが押しあがって通電する一般的な構造です。センターピンの下にスプリングが仕込まれていてボタンを離すとピンが戻ります。分解はピンを外すだけで簡単にできますが、スイッチパーツの回転を固定している短いロッドを失くさないように気を付ける必要があります。
これもオプションになりますが、スイッチ内部のスプリングをマグネットへ交換するパーツも販売されています。分解してスプリングの変わりに相反する状態で組み立てるだけです。


スプリング、マグネットに関わらず、Nemesisの最大の弱点と思われるのがスイッチの引っ掛かりです。使用しているうちにこなれてくるとは思いますが、露骨にボタンの端を押すと毎回引っかかります。Noaloxを塗って摩擦を減らすようにしました。それでも多少の引っ掛かりが残りますが許容範囲内の程度ではあります。
■まとめ
バッテリーMODでここまで説明が長くなるレビューも珍しいですが、Nemesisはそれほど機能が豊富です。バッテリー長に合せた調節だけでも、上ピン、下ピン、各種チューブ、ボタン本体と4箇所での調節が可能なため、アトマイザーをフラッシュマウントさせた状態でチューブに変な隙間ができることなく快適に動作させることが可能です。
オプションの豊富さは非常に魅力的で、色々と揃えて気付いたらNemesisが2本になっていました。組み合わせればきっと誰でも好みの形にできると思います。
パフォーマンスにも文句はなく、電圧低下も感じることはほぼありません。一説には0.15V程度と言われていますが、エクステンションの使い方や使っているアトマイザーの種類によっても異なりますので、あえて計測はしませんでした。シルバーコーティングはいずれ剥がれてきますが、必要であればオプションで購入が可能です。
22mmバッテリーMODの定番と言われるだけのパフォーマンスと機能。
これは確かに1本は持っていたいMODですね。

購入先: Atmomixiniani.gr
※私は本家に在庫がなかったのでオプション以外はこちらで購入しました。(130,00 €)
<<コメントはJPVapers.comのこちらのスレッドまでお願いいたします>>
直径 22mm
長さ 62.5mm~92.3mm(18350~18650)119mm(Kick+18650)
重さ 93g~106.1g(18350~18650)117.4g(Kick+18650)
材質 ステンレス(ブラスバージョン、アルミチューブもあり)
ボトムスイッチ
エアドロー調節
上下ピン可動式

Nemesisの最大の特徴は、上下ピンがネジ式で可動できることに加え、スイッチ自体もテレスコピックのようにある程度の上下ができるため、18350~18650サイズのバッテリーはもちろんのこと、Kickや微妙なバッテリーサイズの差があっても、確実に上から下まで隙間なく固定ができることです。もちろんバッテリーがチューブ内でカタカタすることも一切ありません。
さらに豊富なオプションが揃っているため好みの組み合わせを実現しやすいという利点もあり、このMODが嫌いという方は少ないと思います。加工精度はとても良く、最高品質とは言いませんが高級MODの中には確実に入って来ます。ロックリングなどやや壁の薄いパーツでは、力を入れて回そうとするとビクともしないことがありますが、逆に軽く回すことでスルスルと回ってくれます。
<<トップキャップ>>
トップキャップから行きます。


通常の510接続、ピンはシルバーコーティングされています。
Nemesis本体を購入したときに付属しているのは、69 Telescopicと同様のエアドローコントロール(通称ドロコン)のついたトップキャップです。リビルダブルのドリッパーやGenesisでは、ほとんどがアトマイザー自身にエアホールを持っているため必要ありませんが、A7などの一部のドリッパーやカトマイザーはバッテリー接続部からエアを取り込む構造になっているため有用です。
通常メカニカルMODではそのためにトップキャップにスリットを設けていることが多いのですが、Nemesisでは見た目の悪くなるスリットを廃止して、直接バッテリー接続部から取り込む構造。そして流量をコントロールするためのリングを独立して持っています。


オーリングで固定されているため、これを回すことで流量を変化させられます。アトマイザー側にあるエアホールがある場合にはどこに調節されていても何も変化はありません。
キャップにはいくつかのオプションが用意されていますが、Kalafanお得意のアトマイザーサイズに合わせて絞り込んだコーン付のトップキャップも複数のサイズがあり、14mm、16mm、17mm、そしてドリッパーに多い20mmも用意されています。またトップキャップのエアフローをそもそも必要としない分、背を少しだけ低くしたシンプルなトップキャップというのも購入が可能です。



トップキャップには標準ピンのほか、オプションでスレッドの長いピンへの交換も可能です。このピンに交換することで18650使用時などに細いエクステンションを使う必要をなくし、エクステンションを減らすことで電圧低下を抑えたいときに使います。
AW赤やEfestのIMRバッテリーを使用している限りは、細いエクステンションも長いセンターピンを使用せずにそのまま装着が可能でしたが、長さ調節ができるもうひとつのオプションとして用意しておいて損はありません。

<<チューブ>>
トップキャップだけでも機能が多くて結構長い説明となりましたが、次はチューブです。ギリシア神話に登場する女神ネメシスのロゴが彫られたメインチューブは18350専用。これに18650エクステンション、Kickリングと調節用の細いリングが付属します。

少しややこしく感じるかも知れませんが、組み合わせは以下のようになります。
・18350 … メインチューブのみ
・18490 … メインチューブ+Kickリング
・18650 … メインチューブ+18650エクステンション
・18350+Kick … メインチューブ+Kickリング+調節リング
・18490+Kick … メインチューブ+18650エクステンション
・18650+Kick … メインチューブ+18650エクステンション+Kickリング
いずれもAW IMRバッテリーとImmortalizerを乗せた場合です。アトマイザーのセンターピンの長さ、そしてバッテリーの種類などによってもこれらの組み合わせで合わない場合もあります。ただNemesisは調節できる部分が複数ありますので、ほとんどの状況に合わせてベストマッチさせることができるはずです。




メインチューブにはオプションとして複数のカラーのアルミニウムチューブも用意されています。これらは18350、18500、18650の固定チューブになりますが、オリジナルのメインチューブの交換用パーツとして使用できますので、全体の軽量化をしたい場合には魅力的なオプションになります。
また18350チューブを購入しておけば、オリジナルのエクステンションを使って他のバッテリーサイズへの対応できるので、組み合わせのバリエーションが飛躍的にアップします。

<<スイッチ>>

ボトムスイッチとしての特徴はそれほどないのですが、バッテリーの長さに応じてスイッチ自体をテレスコピックのように上下させることができます。さらにポジティブピンもネジ式で上下調節が可能ですので、調節に困ることはまず考えられません。
ロックリングはネジ式のリングを回すことでスイッチを動作させなくできますが、スイッチ自体の上下調節機能に合わせるため、スイッチの位置によってはリングを回す回数が結構多くなります。これを嫌う場合には他の部分を調節して、スイッチのストロークを短くしておけば不便はありません。


またロックリングの下には万が一の場合に役立つガス抜き穴が4つ隠されています。


スイッチはDelrinの絶縁体に支えられたバッテリーの底に、センターピンが押しあがって通電する一般的な構造です。センターピンの下にスプリングが仕込まれていてボタンを離すとピンが戻ります。分解はピンを外すだけで簡単にできますが、スイッチパーツの回転を固定している短いロッドを失くさないように気を付ける必要があります。
これもオプションになりますが、スイッチ内部のスプリングをマグネットへ交換するパーツも販売されています。分解してスプリングの変わりに相反する状態で組み立てるだけです。


スプリング、マグネットに関わらず、Nemesisの最大の弱点と思われるのがスイッチの引っ掛かりです。使用しているうちにこなれてくるとは思いますが、露骨にボタンの端を押すと毎回引っかかります。Noaloxを塗って摩擦を減らすようにしました。それでも多少の引っ掛かりが残りますが許容範囲内の程度ではあります。
■まとめ
バッテリーMODでここまで説明が長くなるレビューも珍しいですが、Nemesisはそれほど機能が豊富です。バッテリー長に合せた調節だけでも、上ピン、下ピン、各種チューブ、ボタン本体と4箇所での調節が可能なため、アトマイザーをフラッシュマウントさせた状態でチューブに変な隙間ができることなく快適に動作させることが可能です。
オプションの豊富さは非常に魅力的で、色々と揃えて気付いたらNemesisが2本になっていました。組み合わせればきっと誰でも好みの形にできると思います。
パフォーマンスにも文句はなく、電圧低下も感じることはほぼありません。一説には0.15V程度と言われていますが、エクステンションの使い方や使っているアトマイザーの種類によっても異なりますので、あえて計測はしませんでした。シルバーコーティングはいずれ剥がれてきますが、必要であればオプションで購入が可能です。
22mmバッテリーMODの定番と言われるだけのパフォーマンスと機能。
これは確かに1本は持っていたいMODですね。

購入先: Atmomixiniani.gr
※私は本家に在庫がなかったのでオプション以外はこちらで購入しました。(130,00 €)
<<コメントはJPVapers.comのこちらのスレッドまでお願いいたします>>