Diablo One レビュー

『Diablo One(ディアブロ・ワン)』は、フィンランドのGenesis専門MODメーカーDiablomodsによる最新作。Diablo Hybrid、DVGから数えて3番目となる今回は、コンパクトさを求めたGenesisハイブリッドです。
本数がそれほど出回っていないため人気が低いように思われますが、Diablo/DVGは私のレビューした歴代アトマイザーの中で3本の指に入る製品。初期世代から第2世代に入る足がかりとなったGenesisとして非常に優秀な製品だと思います。その後、どのような進化を遂げたのか。さっそくレビューしていきます。
なお、今回は価格面からどうしようかなぁと考えていたところ、JPVの「deuce」さんより、ご購入されたDiablo Oneのレビュー依頼をいただき、年末のお忙しい時期にわざわざお送りいただきました。deuceさんありがとうございます!
■基本仕様など
直径 22mm
長さ 122mm(ドリップチップ込)
重さ 85.3g
ウィックホール 3mm
材質 アルミニウム/ステンレス
電極 シルバーコーティング
タンク 4ml
なんといっても目立つのが「悪魔壹」。Diablo Oneをそのまま漢字にした「アクマイチ」のロゴマーク。作者のTeemu氏は我らがKenjiroさんにも相談して漢字にしたそうですよ。さすがKenjiroさん!ちなみに今年アナハイムで開催されたECCのブースで、私の隣のブースに座っていたのがTeemuさん、とてもナイスガイな方でした。ちょうどDiablo Oneのプロトタイプを持っていらしたのを覚えています。

重量が83gと非常に軽いのは主にアルミ製のため。似たような製品にiHybrid Pureがありますが、そちらは64gとさらに軽量。その差がどこにあるのかというと、Diablo Oneはアトマイザーデッキやスイッチにステンレスを使用しているためです。
ただし、Diablo OneのコンセプトがDiablo Hybridで培った美味しさを、手軽に最大限コンパクトにすることを目的としているため、iHybrid Pureよりもドリップチップ分くらい短くできています。(Pureはドリップチップ抜きで123mm)

やや写真では見づらいと思いますが、チューブの表面には特殊な加工が施されていて、Pureのようなグルーブ加工ではありませんが滑りにくく出来ています。よくみると木目のようにも見えて不思議な感じがします。Teemu氏によれば、この特殊加工のため超音波洗浄機は避けるようにとのこと。こういう場合、うちではキッチンになる食器洗浄機を使います。

■アトマイザー
アトマイザーデッキはDVG、Diablo Hybvridと共通のステンレス製です。ここは意外なところで、ボディと同様のアルマイト加工されたアルミになるのかと思いきや、実績のあるDiabloシリーズと共通にしたことで、グッと質感がアップしています。アルマイトであれば電極の絶縁が見込めますが、そもそもDiabloは大口径ウィックホールによくあるインスレーターを採用しているため、ショートの心配が少ないです。
DVGと並べてみてもまったく同じですね。デュアルコイルやU-Wickは使えません。ただウィックホールが4mm、インスレーターで3mmですのでシングルウィックで充分かと思います。


デュアルウィックができない理由が他にもあります。Diablo OneのキャップはDiabloシリーズで初めてチャンバー内を絞り込んだデザインになっています。コンパクトなドリップチップが一体型となっていて、他のドリップチップとの交換はできません。
キャップの固定は2本のオーリング式。キャップ内の絞り込みがあるため、引き抜くときには上に真っすぐに引き抜かないと、ウィックが曲がってしまったり、ワイヤーが切れるなどの事故が起きます。ええ、私は一回やっちゃいましたのでお気をつけを。
スタックのエアホールもDiablo Oneで初めて採用されました。下が1mm、上が0.8mmサイズ。その吸い居心地はDVGよりはやや緩くなりますがユル過ぎることはなく、チャンバーがとても狭くなっているため爆煙が期待できます。


アルミのドリップチップ一体型で心配になるのはその熱ですが、しばらくチェーンしていてもAL1のようにキャップ自体が熱くなりすぎることはありませんでした。恐らくデッキがステンレス製のためだと思われます。使用上、熱で困るような場面には遭遇しませんでした。
■スイッチ
スイッチはDiablo One専用に設計されていますが、Diablo Hybridと同様にマグネットの反発を利用したメカニカル式です。傷つけることなく分解する自信がなかったので避けましたが、Diablo Hybridで少し難だったスイッチが重すぎるところが改善され軽めになりました。もちろんアルミ製で重量が少ないためロックなしでもデスクに置いて通電することはありません。
スイッチの大部分はステンレス製ですがロックリングはアルミ製回転式のリバース。時計回りにすることで容易にロックが可能です。
Diablo Oneにはエクステンションなどがなく、バッテリーはIMR 18490専用となっていますが、18500への対応も可能なようにセンターピンが1mmほど上下稼働するように設計されています。これによりバッテリーが内部でがたつくことを避けています。
スイッチの品質としては驚くほどよい。というのが正直な感想です。



スイッチのセンターピン、そしてアトマイザー側のピンはいずれも電圧低下を防ぐために銀メッキされています。DVGでは金メッキされていましたが、金、銀ともに使用していれば擦れてメッキは剥がれてくる可能性があります。本来の材質に自信はありませんが、恐らくブラス製かと思います。
■セットアップ
ウィックホールが余裕の3mmなため2.5mmのSSロープを使います。AWG28ゲージのKanthal A-1ワイヤーで4巻き。
ホットスポットに悩ませられることもなく完了。セットアップのしやすさではかなり上位にくると思います。





肝心の吸い心地ですが、狭いチャンバーがゆえにやはりフレーバーが濃くなります。iHybrid Pureも相当美味しく感じていたのですが、これは少し上をいっているかも知れないです。DVGにもしばらくはまっていましたが、これは…。やばい超欲しい。それくらい美味しいです。
■まとめ
Diablo Hybirdの最大のセールスポイントは、DVGで実証済みの美味しいアトマイザーを搭載。絞ったチャンバーとスタックのエアホールで爆煙&味の良さが得られます。そしてスイッチが改善されたことで使い勝手も向上し、漏れにくい構造でポケットにそのまま入れて持ち歩ける大きさと重さを実現しています。
iHybird Pureとの比較で有利な点は、スイッチが上をいくのはもちろんのこと、私が一番悩みだった吸うときのエアホールの位置がボディが黒く目印がないため毎回探すのに苦労していたところ。Diablo Oneでは「悪魔壹」のロゴから180度反対側にエアホールが来ますので、持ったときに人からロゴマークが見えるようにすれば、必ずエアホールが自分に位置に向いてくれることに感動。
マイナス点としては、タンクが見えない構造のためリキッドチャージのタイミングが分かりづらいこと。シリンジなどで足しながら、ウィックホール部分から溢れたら止めるという方式にどうしてもなってしまいます。またタンクにガラスチューブがはまっているわけではいので、分解洗浄することができないのがやや難です。リキッドを入れたまま長期間放置したあと、洗浄と納得感を得るのに少し苦労するかも知れません。
↑分解洗浄可能でした。すみません。こちらの動画でご覧になれます。
最後にもうひとつだけ、iHybridやAL1はアルミ一体型で廉価版を狙ったため価格も1万円前後で購入できますが、Diablo Oneはデッキもスイッチもステンレスで廉価版などではないわけです。価格も2万を超えてくるため、そのあたりの納得感さえ得られるのであれば超オススメです。え?私?ええと、あまりの美味しさに買いましたよw


ご提供: JPV deuce氏
購入先: Promist Vapor Diablo One 26,460 円 (税抜 24,500 円)
<<コメントはJPVapers.comのこちらのスレッドまでお願いいたします>>
直径 22mm
長さ 122mm(ドリップチップ込)
重さ 85.3g
ウィックホール 3mm
材質 アルミニウム/ステンレス
電極 シルバーコーティング
タンク 4ml
なんといっても目立つのが「悪魔壹」。Diablo Oneをそのまま漢字にした「アクマイチ」のロゴマーク。作者のTeemu氏は我らがKenjiroさんにも相談して漢字にしたそうですよ。さすがKenjiroさん!ちなみに今年アナハイムで開催されたECCのブースで、私の隣のブースに座っていたのがTeemuさん、とてもナイスガイな方でした。ちょうどDiablo Oneのプロトタイプを持っていらしたのを覚えています。

重量が83gと非常に軽いのは主にアルミ製のため。似たような製品にiHybrid Pureがありますが、そちらは64gとさらに軽量。その差がどこにあるのかというと、Diablo Oneはアトマイザーデッキやスイッチにステンレスを使用しているためです。
ただし、Diablo OneのコンセプトがDiablo Hybridで培った美味しさを、手軽に最大限コンパクトにすることを目的としているため、iHybrid Pureよりもドリップチップ分くらい短くできています。(Pureはドリップチップ抜きで123mm)

やや写真では見づらいと思いますが、チューブの表面には特殊な加工が施されていて、Pureのようなグルーブ加工ではありませんが滑りにくく出来ています。よくみると木目のようにも見えて不思議な感じがします。Teemu氏によれば、この特殊加工のため超音波洗浄機は避けるようにとのこと。こういう場合、うちではキッチンになる食器洗浄機を使います。

■アトマイザー
アトマイザーデッキはDVG、Diablo Hybvridと共通のステンレス製です。ここは意外なところで、ボディと同様のアルマイト加工されたアルミになるのかと思いきや、実績のあるDiabloシリーズと共通にしたことで、グッと質感がアップしています。アルマイトであれば電極の絶縁が見込めますが、そもそもDiabloは大口径ウィックホールによくあるインスレーターを採用しているため、ショートの心配が少ないです。
DVGと並べてみてもまったく同じですね。デュアルコイルやU-Wickは使えません。ただウィックホールが4mm、インスレーターで3mmですのでシングルウィックで充分かと思います。


デュアルウィックができない理由が他にもあります。Diablo OneのキャップはDiabloシリーズで初めてチャンバー内を絞り込んだデザインになっています。コンパクトなドリップチップが一体型となっていて、他のドリップチップとの交換はできません。
キャップの固定は2本のオーリング式。キャップ内の絞り込みがあるため、引き抜くときには上に真っすぐに引き抜かないと、ウィックが曲がってしまったり、ワイヤーが切れるなどの事故が起きます。ええ、私は一回やっちゃいましたのでお気をつけを。
スタックのエアホールもDiablo Oneで初めて採用されました。下が1mm、上が0.8mmサイズ。その吸い居心地はDVGよりはやや緩くなりますがユル過ぎることはなく、チャンバーがとても狭くなっているため爆煙が期待できます。


アルミのドリップチップ一体型で心配になるのはその熱ですが、しばらくチェーンしていてもAL1のようにキャップ自体が熱くなりすぎることはありませんでした。恐らくデッキがステンレス製のためだと思われます。使用上、熱で困るような場面には遭遇しませんでした。
■スイッチ
スイッチはDiablo One専用に設計されていますが、Diablo Hybridと同様にマグネットの反発を利用したメカニカル式です。傷つけることなく分解する自信がなかったので避けましたが、Diablo Hybridで少し難だったスイッチが重すぎるところが改善され軽めになりました。もちろんアルミ製で重量が少ないためロックなしでもデスクに置いて通電することはありません。
スイッチの大部分はステンレス製ですがロックリングはアルミ製回転式のリバース。時計回りにすることで容易にロックが可能です。
Diablo Oneにはエクステンションなどがなく、バッテリーはIMR 18490専用となっていますが、18500への対応も可能なようにセンターピンが1mmほど上下稼働するように設計されています。これによりバッテリーが内部でがたつくことを避けています。
スイッチの品質としては驚くほどよい。というのが正直な感想です。



スイッチのセンターピン、そしてアトマイザー側のピンはいずれも電圧低下を防ぐために銀メッキされています。DVGでは金メッキされていましたが、金、銀ともに使用していれば擦れてメッキは剥がれてくる可能性があります。本来の材質に自信はありませんが、恐らくブラス製かと思います。
■セットアップ
ウィックホールが余裕の3mmなため2.5mmのSSロープを使います。AWG28ゲージのKanthal A-1ワイヤーで4巻き。
ホットスポットに悩ませられることもなく完了。セットアップのしやすさではかなり上位にくると思います。





肝心の吸い心地ですが、狭いチャンバーがゆえにやはりフレーバーが濃くなります。iHybrid Pureも相当美味しく感じていたのですが、これは少し上をいっているかも知れないです。DVGにもしばらくはまっていましたが、これは…。やばい超欲しい。それくらい美味しいです。
■まとめ
Diablo Hybirdの最大のセールスポイントは、DVGで実証済みの美味しいアトマイザーを搭載。絞ったチャンバーとスタックのエアホールで爆煙&味の良さが得られます。そしてスイッチが改善されたことで使い勝手も向上し、漏れにくい構造でポケットにそのまま入れて持ち歩ける大きさと重さを実現しています。
iHybird Pureとの比較で有利な点は、スイッチが上をいくのはもちろんのこと、私が一番悩みだった吸うときのエアホールの位置がボディが黒く目印がないため毎回探すのに苦労していたところ。Diablo Oneでは「悪魔壹」のロゴから180度反対側にエアホールが来ますので、持ったときに人からロゴマークが見えるようにすれば、必ずエアホールが自分に位置に向いてくれることに感動。
マイナス点としては、タンクが見えない構造のためリキッドチャージのタイミングが分かりづらいこと。シリンジなどで足しながら、ウィックホール部分から溢れたら止めるという方式にどうしてもなってしまいます。
↑分解洗浄可能でした。すみません。こちらの動画でご覧になれます。
最後にもうひとつだけ、iHybridやAL1はアルミ一体型で廉価版を狙ったため価格も1万円前後で購入できますが、Diablo Oneはデッキもスイッチもステンレスで廉価版などではないわけです。価格も2万を超えてくるため、そのあたりの納得感さえ得られるのであれば超オススメです。え?私?ええと、あまりの美味しさに買いましたよw


ご提供: JPV deuce氏
購入先: Promist Vapor Diablo One 26,460 円 (税抜 24,500 円)
<<コメントはJPVapers.comのこちらのスレッドまでお願いいたします>>