"3VO" EVO可変電圧MOD

ひとつ前の記事でECFのアナウンスメントがあったばかりにも関わらずEVOレビューを掲載しますが、実はこれ、問題となっている小さめの16340バッテリーを2本スタックすることが前提となったMODなんです。ので、ひそかにメインのマシンにしようとしていた夢は大きく崩れ去りました。(それでも一応AWバッテリーを入手予定にはいてますけども)
--- さて気を取り直して ---
EVOは本来米国で販売時はSVRとして売られているはずですが、なぜか欧州方面のEVOも米国で入手できるようになっています。レビューではどうやら中身も値段も結構違うらしく、結局安くて性能のいいとされているEVOを購入してみました。
写真は本体に別売りのロングキャップをつけた状態で、本来は真ん中の短いキャップがついています。一番右にあるのはeGoタイプのカートリッジをはめるためのコーンです。接続部は510ですが微妙にせりあがっていて、IMISTやeGo-Cなども装着可能。そうです、こうみえてeGo/510互換なのです。

セールスポイントは他にもたくさんあります。まず、可変電圧であること。ただしこれはLavatubeやProVariのように0.1V刻みではなく、eGoの可変電圧バッテリーのように3段階切り替えが可能なものです。魅力的に感じるのはその設定値で、4.0V⇒4.5V⇒5.0Vと、なかなかのもの。
次にユニークなのがこれです。写真を見ると一発でわかりますが、なんとスリムタンクをしたままキャップが締まるようになっています。ドリップチップもそのままです。


もっとびっくりしちゃってください。
なんとこのキャップ、そのままバッテリーカバーとして底部から装着、回して固定ができるのです。

結構似通った製品が多いなかで、ここまでユニークな製品というのは案外珍しいのではないでしょうか。
ちなみにバッテリーは2本ではなく1本で使うこともでき、この場合には14650/16650バッテリーを使用して電圧は固定の3.7Vになります。つまり、合計では4段階の可変電圧を楽しめるということです。
■電圧についてもう少し
EVOの電圧はパルス方式で電圧を可変しています。それはなんなのかは後ほど説明しますが、オシロスコープで測ってみることにします。(Youtubeで見かけたので真似してみます)電流波形やパルス電圧の波形なんかを見られるわけです。にしても何でそんなものが必要なのかという疑問に対して、今日会社ですごい適切なことを言っておられる某ヒーラーの方がいました。「つまりDPSメーターと同じなのですね」と。
ええ、まぁそういうことです。DPSはMMOでいうところのdamage per secondを表示して、そのダメージ内容がクリティカルによるものか、毒によるものか、それともオートアタックによるものか、あるいはCool Down時間がどのくらいで平均ダメージがどう出ているのかを見ることができるもの。自分の攻撃手法に影響するため細かく分析をするわけです。
いやー、これほど電子タバコにおけるオシロスコープの役割を言い当てているたとえは他にないと思った。パルス電圧は、その出力値が平均値になっていて、オートアタックと同様にCool Downを繰り返しながら攻撃を繰り返している。周波数が20KMHzなので、つまり1秒間に20,000回のオートアタック、そのCool DownがDuty Cycleということになるわけです。
なんか話が違う方向へ行きすぎなのでソロソロ計測します。


最初の方は力作のカトマイザー兼バッテリー金口。これでバッテリーだけの状態と、カトマイザーを装着したときの抵抗を与えて負荷をかけたときの電圧、それぞれを計測できるようになりました。



まずはそのまま測定。見るべき情報はVavg(平均電圧)、電圧計で表示され表に見える電圧です。ここでは4.02Vとなかなか正確な数字を出していますが、5.0V設定では大きく超えて平均が6.06Vまで上がっています。Vmaxは8.90Vですが、つまりパルス方式というのは最大電圧を一定時間かけてから落とすを繰り返して電圧の安定維持します。コイルにとってはサーモスタットのようなもので、定期的に電圧が通るとオンオフを繰り返して温度を保つということになります。その回数は19.2kHzですので、1秒間に19,000回オンオフが繰り返されています。
次にDuty Cycle、上の方でもちらっと触れましたが、つまり稼働率と思えばよくて、この比率が低くなれば電圧も低くなり、比率が高くなれば平均電圧が上がっているのがわかるかと思います。このパルス間隔で可変しているわけです。
では、次にカトマイザーを付けた状態の数値。



案外下がりますね。この差が激しければ激しいほど広告に偽りありなのですが、ほとんどのバッテリーでは抵抗を掛ける前の数値で性能を表しますので、実際に吸っているときに案外落ちるものです。ただ、このテストは抵抗値にもよるし、そのまま信用せずにある程度の目安と思って下さい。データからは
名目値 (実測値)
4.0V (2.80V)
4.5V (3.50V)
5.0V (4.45V)
と読み取れます。低めの4.0V設定時の差が結構大きい結果となりました。実質使っている分には上の2つの設定が多く、4.0V設定は1.5Ω以下の超LR時には役立ちそうではありますが。eGoの3段階切り替えのバッテリーも公称からは案外離れた結果が出るので、この段階切り替え式というのはそういうものなんですかね。
にしても、EVOの高電圧はなかなかの吸い心地です。もちろんProVariと比べるのはダメなんですが、そこそこ高電圧なしっかりとした味が楽しめます。値段から考えればLavatubeを買えばいいわけですが、色々な技を持っているEVOもそこそこ魅力的なんですよね。
参考までにProVariのデータです。5.0V設定のときの測定結果。見てわかるように、パルスではなく昇圧で一定の電圧を出しています。抵抗が掛った場合にも、5.0Vを維持するよう設計されています。


■弱点について
EVOには良いところだけではなく弱点もいくつかあります。まずメインの電源オフ機能がなく、確かに通電ボタンは飛び出ていないデザインなので押してしまうことは少ないと思いますが、それでも高電圧でオフ機能がないのは結構痛いと思います。(10~15秒連続通電の自動カットオフはついてます)
安全性については、カットオフの保護機能のほか、ボトムはグロウアウトプラグになっていますので、万が一の場合には吹っ飛んでくれます。ただし!ロングキャップを付けている場合にはねじ込んであるので、吹っ飛ぶことを阻止してしまう可能性があります。こればっかりが頭から離れないのですが、ロングキャップの方には穴が開いていて、なんなら本体も開いていて欲しかったなぁという正直な感想。


また、同梱されているバッテリーはUnprotectedのようです。安全は過保護でいいくらいなのと、1つ前のECFのアナウンスメントでやっぱりガス抜きのための穴が欲しいなぁと思ったりします。メインマシンになるかもという夢は破れ去ったけども、ときどき引っ張り出して磨いてあげようかと思います。


ロングのキャップはLavatubeと並べても驚愕の長さですね。ただ外すと案外短いんですけどもね。
310Vapors - EVo VV MOD $69.99
- 1 - eGo-type tank atomizer
- 2 - Big tank cartridges
- 1 - Variable Voltage switch (4-stage: 3.7v, 4v, 4.5v, 5v)
- 1 - 5 led color solid tactile metal firing button
- 2 - 16340 3.7v 700mAh Special Lithium Batteries
- 1 - 16340/16650 4.2v USB charger
- 1 - empty 15ml bottle
- 1 - battery sleeve
- 1 - atomizer top cap cover
- 1 - cylindrical tin collectable container